ジャック・ボーグル

ジャック・ボーグル:フェアな分配がなされる投資先は何か

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Vanguard Groupの創始者Jack Bogle氏が、BBCのインタビューに応じている。(CNBC報)
長い人生、共和党を支持してきたボーグル氏が、高い報酬を得るアクティブ運用ファンドや企業経営者を批判し、トランポノミクスにもダメ出ししている。

ウォーレン・バフェット氏は今年の株主向け書簡の中で、運用報酬の高いヘッジ・ファンドやアクティブ運用ファンドを批判し、低コストのパッシブ運用の基礎を築いたボーグル氏を「ヒーロー」と呼んだ。
資産運用業界の革命児が、同業界における利益分配の不公正さを指摘している。
投資家が不公正を嫌った結果、インデックス・ファンドが拡大を続けているというのだ。

「人生における投資期間において、1ドルを株式市場に投資し年7%で複利運用したら、50年で30ドルになる。
ミューチュアル・ファンドに投資したら10ドルにしかならない。
つまり、1の資本を投資し1のリスクをとっても、3割のリターンしか得られない。
ウォール街は資本も出さずリスクも取らずに7割のリターンを得ている。」

ボーグル氏が不公正と考える利益分配はこれだけではない。
企業経営者もまたストック・オプションといういびつなルールで利益の分配を受けているという。

「(経営者の)報酬は株価ではなく企業の投下資本利益率(ROI)にしたがって与えられるべきだ。」

ストック・オプションは、経営者の努力とは関係ない市場全体の上昇でも価値が上昇してしまう。
また、経営者がハイリスク・ハイリターンの戦略を取れば、(丁半博打ではあるが)株価上昇の幅を大きくすることができる。
これでは、株主の利益と経営者の報酬が擦り合わなくなってしまう。

ボーグル氏は共和党員でありながら、トランプ政権の政策を批判している:

  • 実質4%成長は誰がやっても不可能。
  • 規制緩和はいいが、規制撤廃は「狂気の沙汰」。
  • 貿易障壁を増やすのは産業にとって誤り。
  • 移民削減は、「経済にとって長期的に極度に有害だ」。

止まないトランプ・ラリーに対して、マスメディアや債券市場が不安を募らせている。
トランポノミクスの内容に無理があり、好ましい政策がすべては実現可能でないことは、株式市場も気づいているだろう。
それでも米国株は上がる。
投資家はこの現象をどうとらえるべきだろう。
株式市場は期待先行であり、いつか期待の剥落による下落が待っているのか。
株式市場は政策がすべては実行されないことを承知の上で上げているのだから、織り込みは行きすぎではないと考えるべきか。