ジャック・ボーグル:サミュエルソンという稲妻

ジャック・ボーグル
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Vanguard Groupの創始者Jack Bogle氏が、ポール・サミュエルソンの論文を引きつつインデックス運用の勝利を誇っている。
低コストのインデックス運用はアクティブ運用をアウトパフォームできると示している。

サミュエルソンという理論的支柱

ボーグル氏は『未開の道』と題したエッセイの中で、世界で初めてインデックス・ファンドを組成した頃を回想している。
ポール・サミュエルソンの『Challenge to Judgment』(1974年)と題する論文が背中を押してくれたと明かしている。

「(サミュエルソン博士の)お墨付きは、世界初のインデックス・ミューチュアル・ファンドの組成についてVanguard経営陣の承認を得る重要な要因となった。」

サミュエルソン論文には何が書かれていたのか。

「決定的な点は、アーウィン・フレンド、ウィリアム・シャープ、ジャック・トレーナー、ジェームズ・ローリー、フィッシャー・ブラック、マイロン・ショールズ、または基金の公正で真剣な運用責任者のような人たちが、持続性のある優越した投資の技量を有するグループ・手法を探そうとしても、ほとんど見つからない点である。
唯一の正直な結論は、弱い『効率市場』または『ランダム・ウォーク』が現実に合致していることを認めることだ。」

この記述が示唆するのは、市場を継続的にアウトパフォームできるアクティブ運用ファンドを見出し投資しようというやり方が現実的でないということだろう。
ボーグル氏のインデックス・ファンド組成に希望を与えたのも想像に難くない。

窮地に立つアクティブ運用

Vanguardは低コストのインデックス・ファンドを投資家に提供し、大成功を収める。
ボーグル氏はライバルであるすべてのアクティブ運用ファンドで起こったことをこう書いている。

「かつては考えられないとされていたインデックス運用が大成功すると、アクティブ運用ファンドのマネージャーは

  • インデックス革命に参加するか
  • 新たなアクティブ投資戦略を開発して投資の選択肢の幅を拡大するか
  • 何もしないか

迫られることとなった。
いずれにせよアクティブ・ファンド運用は地球上からはなくならない。
しかし、変化がここで止まると考えるのは、現状に囚われた見方のように見える。」

(次ページ: データが示すアクティブ運用の劣勢)