ジム・ロジャーズ:苦痛を受け止め、誤りを正し、やり直せ

冒険投資家ジム・ロジャーズ氏が、めずらしく激論を交わしている。
楽観的な米メディアに対し、いつもの悲観論でやり込めている。

「米国の中央銀行は何をやっているかがわかっていない。
私たちすべてを破滅させるだろう。」

シンガポールに住む冒険投資家の見方は、米市場にどっぷりと浸かったBloombergキャスターとは全く異なるものであったようだ。
ロジャーズ氏は皮肉交じりに、FRBがもたらした現状が楽観すべきものでないと語る。

「歴史上先例のない水準に金利を引き下げ、世界が追随した。
債務は天井昇り。
これはとても、とても、とても悪い終わり方をする。
誰かがこの悲惨な状況を報道しなければならないから、あなたは職は守られているんだ。」

ロジャーズ氏の考えは極めて現実的なものだ。
金融・財政政策で問題を先送りしても、借りは返す時が来ると信じている。
早くいい状態に戻りたいなら、さっさと「苦痛を受け止め、誤りを正し、やり直せ」ということになる。

「2009-10年に苦痛を受け止めていれば、よりよい現在があったろう。
米国の1920年初めがそうだった。
利上げをし、財政を均衡させ、悲惨な2年間を過ごしたが、その後は米経済にとって最良の10年間になった。」

Bloombergキャスターは、危機から9年で経済(特に成長率)が立ち直ったとの思いだったのだろう。
しかし、ロジャーズ氏は「変わったと言えば債務が増えたことだけ」と斬って捨てる。
ロジャーズ氏は、各国が死んだ会社やゾンビ銀行をいたずらに生かしておいただけと考えている。

「(ゾンビ企業・銀行を)倒産させることだ。
リーマン・ブラザーズやベア・スターンズのように。
どこになるかは分からない。
私かもしれない。」

膨張した債務を縮小する過程でどうしても必要になる破綻を早めに済ませるよう勧めている。
そして、米社会の最大の問題を指摘した。

「欧米・アジアが何かおかしいと感じている。
何か方法を考えないといけない。
ドナルド・トランプが解決策なのかもしれないが、そう考えない人も多い。」