ジム・ロジャーズ:空売りのテクニックを身につけろ

冒険投資家ジム・ロジャーズ氏が、多難な年月の到来を予想した。
世界経済は今後2-3年深刻な状態に陥るとし、空売りの重要性を説いた。

ロジャーズ氏はPRESIDENTのインタビューで、従来どおり世界経済を悲観している。

「私はとても悲観的です。
特にこれから2、3年については、とても心配しています。」

世界的な債務増大の中でインフレが戻れば、世界経済は「数年内に深刻な状況に陥る」との見方だ。
こうした厳しい投資環境の中、ロジャーズ氏が勧める投資手法は

「あくまでも、自分が十分に知識を持っている分野にのみ、投資すべき」

というもの。
この推奨も従来どおり。
この次からがこのインタビューで特徴的な部分となる。

「なによりも、空売りのテクニックを身につけることが大切」

と説いているのだ。
世界経済が悪化し、破綻が増える中でも稼ぎ続けるには、空売りが必須だという。
実は、ロジャーズ氏が空売りの習得を勧めたのはこれが初めてではない。
2014年にも空売りの方法を学ぶべきかもしれないと言及したことがあった。
ただし、(訳のせいかもしれないが)今回の方がやや強い勧めになっているようにも見える。

よく知っている分野に投資しろという話と、空売りとは相いれないかもしれない。
そう多くの人が空売りについて十分な知識・スキルを持っているとは思えない。
だからこそ、ロジャーズ氏は空売りについての知識・スキルを身につけろと説いている。

しかし、そうした一人前の投資家でも、空売りのリスクは軽視できない。
自伝に書かれているように、ロジャーズ氏はコモディティのShortで一度破産の憂き目に会っている。
だから、本人も単純なShortを封印してきた。
厳格なリミット管理か、Longとの組み合わせで損失を限定しておく必要があるのだろう。

ロジャーズ氏が空売りに言及した背景には、下げの開始が近づいたとの読みがあるのだろう。
それは、おそらく最近の株価上昇とも関連しているはずだ。

  • ロジャーズ氏の読みに乗っかるなら、空売り、あるいは、Longポジションの解消になる。
  • ロジャーズ氏を信じないなら、リスク資産へのエクスポージャーを高めておくことになる。

読みとしては前者の方が堅実なような気もするが、空売りというのは少々堅実でないように聞こえる。
後者の読みは能天気すぎるように感じるが、結果の行動については受け入れやすい。
トランプ・ラリーがひと段落ついたら、まず初めの答が出るのではないか。