ジム・ロジャーズ:禍福は糾える縄の如し

冒険投資家ジム・ロジャーズ氏が、楽観ムード漂う市場の現状を心配した。
いつ危機が起こってもおかしくないと見る一方、そうなれば大きなチャンスも訪れるという。

「楽観が溢れかえっている。
トランプのこととなると、みんないい面しか見ようとしない。」

ロジャーズ氏はMarketWatchの電話インタビューで、市場を支配する楽観を心配している。
ロジャーズ氏はかねてから、トランプ大統領の保護主義が貿易戦争へと発展するのを懸念してきた。
歴史を紐解けば、貿易戦争は破綻と本当の戦争をもたらすという。
自分たちは先人たちより知恵があると驕る人たちは、この大きなリスクから目を逸らしているという。
しかし、ロジャーズ氏はそうした楽観を信じていない。

「トランプは貿易戦争をしたくてたまらない。
もしそうなれば、すべて売り払え。」

ロジャーズ氏は「危機はいつ起こってもおかしくない」という。
すべてを売るなら、何も買えるものはないのか。
例外は、2017-18年にかけて上昇を予想している米ドルだ。

「ドル買いを拡大するのにいいタイミングだ。」

将来は視界不良で、リスクが顕在化する度にリスク・オフのドル買いが起こるとロジャーズ氏は考えている。
一方で、過度な悲観もチャンスを逃すと話している。
トランプ大統領の言動には一貫性がなく、予想外のファイン・プレーも起こり得るし、不幸にして大惨事が起きれば、その後は逆張り投資家の活躍の場になると考えられるからだ。

「トランプ氏は、自分で何をやろうとしているのかわかっているのか。
自身の言動と矛盾する行動を何度もやっている。」

ロジャーズ氏は『禍福は糾える縄の如し』の諺を紹介し「大災害があるところ、大きな機会もあるものだ」と語っている。