ジム・ロジャーズ:心配するな、危機は近づいている

冒険投資家ジム・ロジャーズ氏が、お得意の大災難予想をBloombergで行った。
危機の始まりの地として中国と東京を挙げたのが印象的だ。

冒険投資家はBloombergロンドン・スタジオでもマイ・ペースだった。
自分の話したい時に話し、女性キャスターに「私を困らせないでね」と釘を刺される一コマもあった。
ロジャーズ劇場は中国の債務がGDPの260%に及んだとのレポートでも続いた。

「北京は(行き詰った債務者を)破産させると言った。
西側(欧米)は、破産させないと言ってきた。
これが多くの人にショックを与え、私を含めて多くの人を恐れさせた。」

ロジャーズ氏は、15年前の中国を回顧する。
当時中国には債務がなかった。
誰もお金を中国へあるいは中国内で貸せなかったのだ。
それが、資本規制の緩和とともに急増する。
この債務膨張に対し、中国政府はショック療法を試みたが、これが中国のハード・ランディングにつながるとの懸念を生んでいる。
混乱なしには解決しないというのが市場の大勢の見方だろう。
ロジャーズ氏もその一人のようだが、同氏はそれを前向きにとらえている。

「(破産させるというやり方は)経済システムにいいことで、さっさと掃除が済み、やり直しができる。
米国にもこれを望んでいる。」

そして、ここからロジャーズ氏の得意なテーマが始まる。
「中国が火を噴いたら米国や欧州はどうなるんだ」と疑問を投げかける。
ロジャーズ氏は、中国の危機が世界の隅々まで及ぶと予想する。

「中国は世界第2の経済であり、世界一の債権国だ。
1929年に米国が恐慌に見舞われた時も世界中に波及した。
同じことが起こってしまう。」

さらに、ロジャーズ氏が火種と考えている地域を示す発言が出る。
まったく脈絡もなく、東京という地名が出たのだ。

「日米欧は甚大な影響を受ける。
中国から始まろうが、東京から始まろうが結果は変わらない。」

ロジャーズ氏は以前から、安倍首相は辞任すべきと繰り返すほどアベノミクスを危険視してきた。
そうした考えが「東京」という発言につながったのだろう。
日本初の危機についてはすでに始まっているとも語ったことがある。

「それは近づいている。
心配しなくてもいい。」

何という皮肉だろう。
この皮肉はクロージング・リマークで、女性キャスターから反撃を食らう。

「正しかろうが、正しくあるまいが、いつもみんなを楽しませてくれるジム・ロジャーズ氏でした。」