ジェレミー・グランサム:バリュー投資家は中央回帰を夢見る

Share

大手投資会社GMOの共同創業者Jeremy Grantham氏が、史上最高値を更新する株式市場についてバブルではないと話している。
株式投資の環境は大きく変化し、株高でもバブルとは言えないのだという。

「私は金融バブル(の察知)に障害を尽くしてきた。
現在はバブルじゃない。
全時代を通して最も幅広い。
これはバブルの特徴ではない。」

バブル研究の第1人者で、バリュー投資家として高名なグランサム氏がFTに語った。
同氏の最近の主張は「This time is different.」(今回は違う)。
陥りやすい勘違いを表すフレーズだが、グランサム氏は本当に今回は違うと考えている。
現在の環境にはバブルの特徴は見られないという。

「私のようにバリュー投資専門の投資家は、中央回帰を糧とし、臭いをかぎ、夢見る。
いつ世界が変わったのか、見分けるのは難しい。
しかし、私の仕事は市場のことを考えることであって、カルトの一員になることではない。」

株価が史上最高値圏にあれば、バリュー投資家の中には刈り取りを済ませ、次の種まきのための市場急落を望む気持ちが生じてくる。
中には終末論とでも言うべきポジション・トークを始める輩も少なくない。
高名なグランサム氏は、そうした人たちの大きな拠りどころとなってきた。
ところが、今回はグランサム氏が下げを予想しない。

「2008年のクラッシュでも市場をこれほど変化させるほどではなかった。
地盤はかなり動いた。」

グランサム氏は、2000年頃を境に市場が変容したと指摘している。
企業の収益力もPERも上昇したため、バリュー投資が難しくなったと述懐する。
これが「今回は違う」と言わせているのだ。

「以前は確実と考えられてきたルールも疑ってかからなければならない。
もはや柔らかなルールになってしまった。」