ジェレミー・グランサム:バブルの特徴は見られない

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大手投資会社GMOの共同創業者Jeremy Grantham氏が、現在の市場環境はバブルとは異なると話している。
バブルの権威は、現状の株価水準が高いことを認めつつも、過去のバブルとはいくつも異なる特徴がみられるという。

「現在の状況はバブルの特徴を備えていない。
バブルの単純な定義では、周囲の高い多幸感によってほぼ完璧なファンダメンタルズが不合理に予想されることをともなうとされる。」

バブルの権威はWSJのインタビューで、現在がバブルの定義に当てはまらないと指摘する。
逆に典型的なバブルとして2000年以降のITバブル、1989年の日本、米国の住宅バブル、そして大恐慌前の上げ相場を挙げた。
こうした典型的なバブルに比べれば、現在はファンダメンタルズも多幸感も特段高いとは言えないという。

  • ファンダメンタルズ: 完璧からは程遠い。
    生産性は振るわず、GDP成長率もそれにしたがって低調。
  • 多幸感: 将来も無限に上昇すると予想する、不合理な人は多くない。
    つい最近まで実質リターンがゼロの投資対象も買われていたが、これは、株式市場への熱狂を示していない。

グランサム氏はさらに、企業収益や株価の面から「今回は少し違う」理由を2つ挙げた。

  • 米企業の利益率
    「1997年以来、米企業の利益率はそれ以前の70年より30%高い。」
    企業は得られたキャッシュフローを成長のための投資に回さず、多くを内部留保している。
  • 株価
    「株価は、75%ものキャッシュフローの増大を反映している。
    シラーの10年CAPEは、以前の100年より70-75%も高い。」

バブルとは「少し違う」というグランサム氏。
しかし、米国株がお買い得とは思っていない。
押し目買いで稼げたのは「旧き良き時代の話」とし、数%程度の下落では意味がないと話す。
仮に市場が15-20%下げれば、買いを検討すべきという。

「それが年金などの運用成績を変えることはないので、深刻に受け止めるべきことじゃない。
そういう時が来るなら、いくらか現金を持っておいた方がいい。」

大きな投資のストーリーとはならないが、小さな小遣い稼ぎ程度にはなるかもしれないということらしい。