ジェイミー・ダイモン:どの国の長期債も買いたくない

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JP Morganのジェイミー・ダイモンCEOは、バブルという言葉を避けつつも債券が割高であると認めた。
最近の米ドル安については、2つの予想の変化という観点から要因を説明した。

「債券価格は高く、スプレッドは小さいと思う。
これをバブルとは呼ばないが、個人の意見を言えば、世界のどこの10年債も買おうとは思わない。」

ダイモン氏は丁寧に言葉を選びながら、債券市場についてCNBCに語った。
米商業銀行の老舗、今では投資銀行としても名門に成長したJP MorganのCEOは市場を壊したくないのだ。
そのダイモン氏にしても、債券価格が割高、債券スプレッドが過小であることは否定できない。
過去3回のQEを経て米債券価格は押し上げられ、スプレッドは押しつぶされてきた。
この影響は直接・間接に世界に及んでいる。
そのQEをFRBは来月にも巻き戻そうとしている。
デュレーションの長い債券を持ちたくないのは当たり前だ。

「FRBは正しいことをしていると思う。
FRBの利上げは、バランスシート縮小を始めたいというメッセージだろう。」

これまでのところ、バランスシート縮小はFRBの既定路線だ。
量的緩和が資産価格を押し上げてきたと見るなら、それを逆行すれば資産価格も逆行するのではないかとの心配がよぎる。
しかし、ダイモン氏は先行きに楽観的だ。

「米経済が好調だから、強い経済を見てFRBは金融を引き締めている。
混乱を引き起こすようなことにはならないだろう。
・・・
状況が悪くなれば、FRBは適切に対応するはずだ。」

その一方で、備えを怠るべきではないとも警告する。
混乱の可能性が小さいからそれを無視すればいいという話ではない。

「私が指摘してきたのは、混乱が起こる可能性があるということ。
過去QEを巻き戻した経験はないから、可能性はある。」

ダイモン氏は、為替を予想するのは嫌いと前置きしながらも、最近のドル安についてコメントしている。
為替は人々の予想が変化する時に動く傾向があると指摘し、単純化するなら2つの予想に注目すべきという。
・経済成長の差
・金利変化の差

経済成長については、日欧が加速しているため、米国は相対的な意味で遅れ気味という。
金利については、米金利の上昇が予想より遅れている。
この2つの現象が最近のドル安の原因との見方を示した。

「予想より米経済が加速すれば、金利上昇が速まれば、再びドル高に転じるだろう。」