サマーズ:トランプの規制緩和が金融危機の温床に

ローレンス・サマーズ元財務長官(現ハーバード大学教授)が、トランプ批判をエスカレートさせている。
ほぼ全面的なダメ出しだが、中でドッド・フランク法廃止について気になることを語っている。

サマーズ氏は、トランプ氏の掲げる経済政策の多くがそもそも実現しないだろうという。
あるものは議会を通らず、あるものは非現実的だからだ。
一方で、実現する政策の多くは長い間にわたり反生産的な影響を及ぼすと心配している。

「ポピュリストの政策は一時的には効果を示すが、結局は逆効果になる。
トランプの法人税改革は格差を著しく拡大する。」

サマーズ氏は、トランプ氏の保護主義的政策が、トランプ氏の支持増だった中西部の労働者層を苦しめることになるという。
保護主義については、1930年のスムート・ホーリー法を導入したハーバート・フーヴァー第31代大統領の例を挙げ、うまくいかないと批判している。
同法は大恐慌の原因となった、あるいは、大恐慌をより悪化させたとの悪評の高い法律だ。
米国による高い関税に対し、諸外国からも報復関税が課され、米輸出は大幅減となった。

サマーズ氏は金融セクターについても気になる発言をした。

「金融のような分野での規制緩和は極めて危険だ。
略奪的な貸付の時代に戻そうというのか?
銀行が過剰なレバレッジを効かせた時代に戻そうというのか?」

ドッド・フランク法の改廃については、金融界からは概ね評価の声が上がっているように感じられる。
サマーズ氏はそうした点について、果敢に疑義を挟んでいる。
Bloombergはこの発言について、「規制緩和が金融危機のお膳立てになる」とサマーズ氏が示唆したものとして伝えている。