ゴールドマン・サックス

ゴールドマン:米国株、特にテクノロジーの強気相場は終わる

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ゴールドマン・サックスが米国株市場、とりわけテクノロジー銘柄について強気相場が終わる可能性を示唆している。
米国株にとってのゴルディロックス環境は継続しそうにないとの見方だ。

「健全な成長と金利低下の予期されていなかった組み合わせが、米国株にとってのゴルディロックス・シナリオだ。
しかし、おとぎ話と同じように、この完璧なシナリオは続きそうにない。」

ゴールドマンのDavid Kostin氏が9日公表した「ゴルディロックスと3回の利上げ:テクノロジー株上昇の背景にあるおとぎ話のシナリオ」と題するレポートをCNBCが紹介している。
コスティン氏のテクノロジー株に対するスタンスは急激に弱気に傾いたようだ。
週のはじめコスティン氏は米テクノロジー株からの銘柄選択を推奨していた。
「銘柄選択」とは、市場全体の下落が予想される時に証券会社・投資銀行が用いるレトリックだ。
それでも、一部は買えると言っていたのだが、週末になるともう一段、悲観度が上がったようだ。

ゴルディロックスとはイギリスの童話『3びきのくま』に出てくる少女の名前。
3びきのくまが住む家を見つけ、女の子は3つの選択肢の中からほどほどのものを選んでいく。
それでいい気持ちになれると思いきや、長くは続かない。

ゴールドマンが予想する3つのテクノロジー株のシナリオはこうだ:

  1. ありそうにない: ゴルディロックス継続 → 株価アウトパフォーム
  2. 金利上昇: 強い経済成長 → FRB引き締め加速 → 株価下落
  3. 低金利継続: 低金利が正しいと判明 → 経済が大きく停滞 → 株価下落

各々のシナリオの仮定を注意して見ると、1と2が株式市場の見方、3が債券市場の見方であることがわかる。
1の可能性はありそうにないとされ、2と3はいずれが実現しても、株価は下落すると予想されている。

コスティン氏が心配するのは、上場企業のバランスシートと株価パフォーマンスの関係だ。
現状、強いバランスシートの企業のパフォーマンスの方が弱いバランスシートの企業のパフォーマンスより大幅に良好になっているという。
これほど差がつくのは珍しいと指摘し、一例として2000年のテック・バブルのピーク時を挙げている。

これだけ不吉なことを言いながら、コスティン氏の年末のS&P 500予想は2,325。
これは、週はじめテクノロジー株の銘柄選択を推奨していた時から大きくは変わっていない。
テクノロジー株の売却を推奨していない一方、2のシナリオを想定する場合には銀行株の検討を示唆している。