グリーンスパン:金融規制緩和への期待が株を押し上げた

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アラン・グリーンスパン元FRB議長が、ドッド・フランク規制を批判し廃止を求めた。
市場を過度に制限しなければ、市場は長期的には上昇を続けるはずと説いた。

ドッド・フランク法の廃止期待が最近の株高の原因だと私は考えている。
他には本当にプラス要因となるものは見出しにくい。」

規制緩和以外は評価せず

グリーンスパン氏がCNBCに語ったコメントには2つの含蓄がある。
1つは、金融規制が経済の重しになっているとの主張。
同氏は1987-2006年のFRB議長在任中、グリーンスパン・プットと呼ばれる株高誘導につながる政策で市場を押し上げ《マエストロ》とさえ呼ばれた。
一貫したプロ金融界、プロ・ウォール街の姿勢は、後に金融危機の温床を作ったと批判された。
そのプロ金融界のグリーンスパン氏は、一貫してドッド・フランク法の廃止を唱えてきた。
同法に基づく厳しい規制が金融システムの機能を損なっているとし、同法を廃止し、自己資本規制の強化で対応すべきとの意見だ。
同法を廃止すれば、経済に大きなプラスの影響が及ぶだろうという。

もう一つは、グリーンスパン氏がトランポノミクスをさほど買っていないと受け取れること。
確かに、トランプ・ラリー初期を支えた銀行株の上昇には、金利上昇とともに金融規制緩和への期待があったろう。
しかし、トランプ・ラリーの最大の要因を尋ねられれば、多くの人が減税とインフラ支出等の財政政策への期待と答えるのではないか。
ところが、グリーンスパン氏はそうした公約を買っていない。
だから「他には本当にプラス要因となるものは見出しにくい」との言になる。

(次ページ: 株価上昇信仰いつまで)