ガンドラック:リフレ・トレードは終わった。

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新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏は、いわゆるリフレ・トレードは終わったと話した。
今後数か月は物価は下落に転じ、市場は投資戦略を変化させるだろうという。

「今回のリフレ・トレードのコンセプトは少なくとも一時的には解消した。
昨年投資家の心理にリフレのコンセプトが入り込んだ時に予想したとおりだ。」

ガンドラック氏はFTに事実上のトランプ・ラリーの一段落を告げた。
ここで「リフレ・トレード」と呼んでいるのは、成長率・インフレ率の上昇を見込んでベットする投資戦略。

「リフレ・トレードが戻って来るかは直にわかるだろうが、それはチェスの次の一手ではない。」

トランポノミクスは、その実現に時間がかかると見られている。
オバマケア代替法案で明らかになったように、トランプ政権は議会を動かすことができないでいる。
事前に議会の承認が必要な財政政策はコンセンサスを作るのに時間がかかる。
たとえ法律を通せても、法律を実施するまで、さらに経済効果が現れるまでにはさらに時間がかかる。
経済政策実施が不透明になり、実施時期が遠のいたと感じられる今、リフレ・トレードが下火になるのは当然とも言える。
むしろ、ここまでよくもったと言うべきかもしれない。

「今後数か月、消費者物価は下落するので、リフレ・トレードは解消する。
原油価格が今のままで、他の変数が同じなら、年内CPIは2%を割り込む。」

米都市部のCPI(青)と5年ブレークイーブン・インフレ率(赤)
米都市部のCPI(青)と5年ブレークイーブン・インフレ率(赤)

大統領選後のCPIは債券市場のインフレ予想(ブレークイーブン・インフレ率BEI)を後に残して上昇を続けた。
債券市場と実体経済のどちらが物価の先行きを正しく織り込んでいるだろう。
ガンドラック氏は近時のBEI低下の側を信じているようだ。

物価連動国債とBEIはもう上昇しておらず、おそらく少し下げるだろう。」

ガンドラック氏は先週のウェブキャストで、今後数か月は世界的にインフレがピークを打ち、米金利もいったん低下に向かうと予想した。
今回のインタビューの内容はその予想を踏襲するものだ。
ガンドラック氏は金利低下を予想しているが、それでも変動金利の債券や短めの資産担保証券を選好しているとFTに話している。
一方で2年もの米国債には強気なれないという。
ここから、金利低下を見込むのは2年以内のホライズンであることがわかる。
財政政策の効果が出始めるあたりということだろうか。