ガンドラック:インフレはピーク、金利も低下へ

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新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏は月例のウェブキャストで、年内の長期金利予想を下方修正した。
今後数か月で世界的にインフレがピークを打ち、米金利もいったん低下に向かうと予想している。

「10年債・30年債は持ち直し、10年金利は2.25%を割るだろう。
おそらく2%もわずかに割り込み、その後上昇に転じるだろう。
年内に10年債利回りが3%に達するとは予想していない。」

ガンドラック氏が長期金利3%予想を取り下げたとBloombergが伝えた。
同氏はこれまで年内の3%を予想し資産価格への悪影響を警告していた。
また、中長期的には6%を目指すとしていた。

米大統領選でのトランプ勝利を早くから予想していたガンドラック氏は、トランプ勝利が株高・債券安を意味すると正しく理解していた。
トランプ政権の財政出動で景気浮揚・財政悪化が進むとの見方からだ。
財政インフレを意識し、米物価上昇率については今月までに3%超まで上昇すると予想していたが、これは大きく外れている。

ガンドラック氏の心変わりを誘ったのは、やはりオバマケア代替法案の失敗だろう。
財政悪化を生むはずだったトランプ政権の政策実行力が問われている。
インフラ支出より支持を受けやすいと言われる減税にしても、たやすいことではないという。

「減税は本当に本当に実行が難しい。」

財政悪化が遠のけば、インフレや金利の上昇期待も小さくなる。
ガンドラック氏はReuters

「今後数か月インフレが低下し、金利上昇圧力は減るだろう。
弱気シナリオでは、CPIは2%を割り込むため、異なる展開となる。」

と話した。
あと数か月でリフレ・ストーリーは終わり、世界的なインフレがピークを打つという。
ガンドラック氏の予想が当たるなら、その時FRBは再度の方向転換を迫られかねない。

ガンドラック氏は長期金利が3%を超えれば市場が荒れると心配していたが、それは遠のいた。
債券市場も例外ではなく、懸念していたジャンク債のメルトダウンのリスクも消えたと語った。
一方、米国株市場については「割高が否定できない」という。

「警戒すべきは、S&P 500指数のPSR(株価/売上高倍率)がドットコム・バブルの間より高いことだ。
これを見れば、売上高が大きく上昇しない限り、S&P 500で5%の利益は得られない。」