エラリアン:空前の流動性トレードの真っただ中

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独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏は、莫大な流動性が演出する株高の先行きを占った。
懸念を募らせながら、調整を避けるための条件を指摘した。

「今の市場は空前の流動性トレードの真っただ中にある。
とても強力だ。
この流動性トレードを駆り立てるのは各国中央銀行、市場に還流する企業の膨大なキャッシュ、そして所得格差だ。
所得格差は、投資性向の高い少数の人たちにお金を寄せている。」

エラリアン氏はCNBCで、膨大な流動性が米市場を押し上げていると語った。
最近のエラリアン氏は、リスク増大と市場上昇の間で考えをめぐらしてきた。
市場が期待するトランプ政権の財政政策については、経済を刺激するものの同時に起こる財政悪化を心配した。
最近のボラティリティ下落にも債務拡大が寄与しているとして、この蓄積が将来のリスクを大きくすると指摘した。
5月半ばにはリスクが最大レベルに達したとまで語った。
ところが、それでも株式・債券市場ともに調整の気配は訪れず、エラリアン氏は、資産価格高騰の主因が過剰流動性にあると結論した。

「流動性トレードはすべてを圧倒している。
トランプ・ラリーもリフレ・トレードも忘れてしまえ。」

リフレ・トレードは剥落したとして、ドルへのエクスポージャーを減らし、米市場は銘柄選択に努めるべきと説いた。
政府・中央銀行は、刺激策ではなく構造改革によって経済成長率を高めるべきと主張している。
エラリアン氏は、流動性トレードがしばらくは機能するとしながらも、その持続性に疑問を呈する。

「いつかはファンダメンタルズに主役を譲らなければならない時が来る。
したがって、そうならなければ、つまり、市場が願う政策対応がなければ、大きな売り局面がやってくるだろう。」

こうした転換点は本当にやって来るのか。
エラリアン氏は、現在の流動性トレードが2つの現象を生じさせていると主張し、そこに短期的予想のカギがあると示唆した。

「・一たび行き詰ると投資家が(売りに)殺到する
 ・下げがあると押し目買いをしようという気持ちが生まれる
今後数日は2つの現象の綱引きが続くだろう。」