エラリアン:株も債券も高すぎる

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏は、債券・株式の市場が真逆の動きをしている点に首をかしげている。
株も債券も高すぎるのだろうと推測するが、確たる答は持っていないようだ。

「私の感想は、世界中で(債券)利回りが低すぎ、株価は高すぎるということ。」

エラリアン氏はCNBCで、世界の債券・株式の価格について高すぎると語った。
債券市場と株式市場の間の温度差を指摘したものだ。
この謎は、トランプ勝利の翌月、昨年12月終わり頃から起こった。

S&P 500指数(青、左軸)と米長期金利(赤、右軸)
S&P 500指数(青、左軸)と米長期金利(赤、右軸)

米長期金利は12月半ば以降、何日か2.5%超となる日があったが、そこから緩やかに低下している。
債券が買われたことを意味しており、ざっくり言うならばリスク・オフだ。
しかし、その間も株式市場は(もがきながらも)史上最高値圏を維持している。
これが、米市場関係者の頭を悩ませている。

「現在、私が最も難しいと感じることは、債券市場と株式に起こっていることの違いを埋めることだ。
FRBが金融緩和に舵を切ると信じない限り、私は信じないが、米国債と株の間には食い違いがある。
真実はどこか間にあるのだろうが、そこに至るにはかなり紆余曲折あるはずだ。」

エラリアン氏は。小さな可能性としてFRBが金融緩和に回帰するシナリオを呈示している。
確かに金融緩和に戻るなら債券利回りには下げ要因となるだろうし、株には上げ要因となる。
ただし、エラリアン氏はこの可能性を小さいと考えているようだ。
もともと、エラリアン氏はタカ派的であり、金融引き締め側にバイアスのかかった見方の多いエコノミストである。

以前、エラリアン氏は2つの市場の性質の違いを

「一般論で言えば、債券市場はマクロ経済に、株式市場は個々の企業の(エクイティ)ストーリーに動かされる。」

と説明したことがある。
一方、何度「債券市場の方が株式市場より賢いのではないか?」と尋ねられても、正面から答えるのは避けてきている。