エラリアン:思い込みの強さが米市場を支えている

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独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、株式市場の思い込みについて解説した。
FRBは政策レジームを変化させつつあるが、その影響を受けないほど株式市場の思い込みは激しいと指摘した。

「とても大きな出来事がなければ、投資家が思い込みから脱することはない。」

エラリアン氏は、現在の米国株の強気相場を支える3つの「深く根づいた思い込み」を解説している。

  • 政治は騒がしいが、税制改正・インフラ支出・規制緩和が実施される限り、経済を邪魔しない。
  • 中央銀行がボラティリティを抑え込んでくれる。
  • 経済成長はすばらしくなくても予見可能であり、リスクは上振れ方向にある。

この思い込みがあるからこそ

  • ワシントンがこれまで投資家の邪魔にならなかった
  • 中身のない一般教書演説が市場を混乱させなかった
  • 大きな金利変動が市場株価に影響しなかった

のだという。

「これまでのところ、市場はとても忍耐強い。」

期待先行の株価上昇が持続する現状をエラリアン氏はこう表現している。
エラリアン氏自身はとっくにしびれを切らしているのだ。
この思い込みの強さへの驚きは、金融政策での驚きをももたらした。

「FRBが何も混乱させずに市場をリプライシングできるとは驚きだ。」

近日のFRB高官の強気発言で、今月の利上げ確率はあっという間に高まり、もはや既定路線となった。
短期金利は数日のうちに上昇したのに、株価がそれに反応したようには見えない。
株式市場と債券市場が別の世界にあると言われるゆえんだ。

「株式市場は、これが一度切りでないことを見過ごしている。
これはFRBの根本的な政策レジームのシフトだ。」

エラリアン氏はFRBが

  • より戦略的に、より長期的に
  • 市場の後追いでなく、先導へ

と変化し始めていると言う。