エラリアン:市場が青点を追う展開に

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が11月の米雇用統計を受け、12月と来年2回のFRB利上げを予想した。
総合的な経済政策への期待が高まるにつれ、FRBの金利予想(ブルー・ドット)の確度が高まるというもの。

米労働省が昨日発表した11月の雇用統計は、非農業部門雇用者数178千人増、失業率4.6%とほぼ市場予想どおり。
ただし平均時給は前年比2.5%増と市場予想の2.8%に満たなかった。
この結果についてエラリアン氏はBloombergで2点指摘している:

  • 短期的にはゴルディロックスの統計
    失業率低下、雇用創出はいいが、賃金は抑え込まれた。
  • 長期的には構造問題
    低い労働参加率、賃金の決定要因が未解明。

こうした分析からエラリアン氏はFRBの次の動きを予想する。

「FRBは12月に利上げに踏み切る。
それを妨げるものがあるとすれば、今週末のイタリアの国民投票の結果で欧州が大混乱する場合だ。」

エラリアン氏は、12月のFOMCの結果にかかわらず、FRBの今後の利上げ方針・スピードに対する見方に変化はないという。
市場がほとんど反応しなかったのも、こうした先を見据えてのことだと解説した。
来年2017年の利上げは2回を予想するのが妥当で、1回とするのは控えめと評した。
そして、FRBが市場にならい予想を下方修正する状況が今後変化すると示唆した。

「市場がFRBの方に寄せてきている。
言い換えれば、市場の織り込みから見て、市場がFOMCのブルー・ドット(FOMCメンバーの金利予想)に寄せてきている。
この変化の背景にあるのは、総合的な政策パッケージ(財政・規制緩和など)がついに実施されると期待されているからだ。」

エラリアン氏は従来から金融政策への過度の依存をやめ、より総合的な経済政策を実施するよう唱えていた。
その一方で、トランプ次期大統領の政策に過度な期待は禁物とも語っている。