エラリアン:一部資産価格の下落は避けられない

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独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏は、底堅い米雇用統計にも警戒を解いていない。
米経済は長い踊り場に陥る可能性があり、リターンとリスクをよく見定めるべきという。

「いいニュースなのは、現状の資産価格を正当化するため、まだファンダメンタルズを改善することができる点だ。
しかし、注意が必要だ。
あるところでは両者のギャップはあまりにも大きく、資産価格の下落が避けられない。」

エラリアン氏はBloombergで、上がりすぎた資産価格への懸念を繰り返した。
4日発表の米雇用統計は堅調との見方が多い。
しかし、エラリアン氏によれば、それでは資産価格が割高な状態は解消しないということになる。
金融政策への過度の依存を早期にやめ、他の政策手段の投入が望まれるが、米政治の混乱などで遅々として進まない。

「歴史はあきらめるなと言っているが、データは失望させるものだ。
経済は踊り場、長い踊り場に差し掛かったようだ。
それが、私をいっそう心配させる。
しかし、歴史は自然と繰り返すのだろう。」

4日発表の米雇用統計は次の通り:

  • 非農業部門就業者数: 前月比209千人(市場予想を上回る)
  • 失業率: 4.3%(前月比0.1%ポイント改善)
  • 平均時給: 前年同月比2.5%増
エラリアン氏は同統計発表前FRBが金融引き締めを続ける目安として平均時給3%増を挙げていたが、この水準には達しなかった。
米経済を踊り場に陥れないためにはインフレ支出・税制改革・米国民の債務削減が必要と言う。
しかし、その実現はまだまだ先の話だ。
エラリアン氏は投資家に注意を喚起し、こう自問するよう勧めている。

「結局しくじってしまうとしたら、どのようなしくじりまで耐えることができるだろう?」

アップサイドは比較的小さくダウンサイドは大きいとエラリアン氏は考えているようだ。