エラリアン:バフェットの手紙の5つのハイライト

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、バークシャー・ハザウェイの年次株主向け書簡についてコメントしている。
エラリアン氏は毎年、ウォーレン・バフェット氏の書簡を読むのを「大切な習慣」にしているのだという。

エラリアン氏はYahoo Financeへの寄稿で、バフェット氏の書簡を多岐にわたる示唆に富んだメッセージと称え、今年のハイライト5点を挙げている:

  • 自社株買いの是非についての議論過熱に対するコメント
  • 米国の『奇跡』に対する「才能と野心ある移民」の役割
  • ヘッジ・ファンドより株価指数の方がアウトパフォームするという事実
  • アクティブ運用のアルファ獲得はゼロサム・ゲームであるとしてパッシブ運用を擁護
  • 航空産業に積極投資へと姿勢を変化

ここでは、バフェット氏の書簡から第1点目のハイライトを紹介しよう。
バフェット氏は、自社株買いについて議論をヒートアップさせている人たちに深呼吸するよう促し、株主にとっての自社株買いの影響をこう解説する。

  • 既存の株主にとっては「常にプラス」
    株主とは潜在的な売り手だから、買い手が増えることはいいことだからだ。
  • 保有し続ける株主にとってプラスになるかは自社株買いの価格次第
    自社株買いの価格が本質的価値より低い場合、残りの株式の本質的価値は自社株買いにより即上昇する。

問題は、後者の価格条件が担保されているかだが、仮にそれが満たされている場合でも、自社株買いを行うべきでない状況が2つ考えられるとバフェット氏は書いている。

  • 必要な支出をすれば相応の将来が見込める会社において、事業を守り拡大するのに資金を必要とするが、借金が望ましくない場合。
  • 自社株買いより外部の割安な買収の方がより経済的利益を与えてくれる場合。

では、こうした考えに基づき、バフェット氏はバークシャーの自社株買い方針をどう定めているのか。
バークシャーの価格条件は、簿価の120%とされており、これはバフェット氏ら経営陣が考える本質的価値がそれより上位にあることをシグナルしている。
そのシグナルが市場に行きわたっているため、バークシャー株価は簿価の120%よりはるかに上位にあり、結果、自社株買いは実行されないでいる。

「チャーリー(マンガー副会長)と私はバークシャー株が本質的価値の近傍のかなり狭いレンジで取引されることを望んでいる。
保証もなく高い株価で取引されることも望まない(買って失望したという株主が出るのは愉快ではない)し、過度に低い株価で取引されることも望まない。」

最後に、バフェット氏は経済の議論でよく登場する自社株買い悪者説を否定する。

「自社株買いの話題が沸騰するにつれ、それがアメリカ的でないという人たちがいる。
生産的な活動に必要な資金を奪ってしまう企業の誤りと位置づける人たちだ。
これは、単純に当てはまらない:
米企業も民間投資家も今日、たっぷりの資金を抱え、慎重に投資先を探している。
この数年で、資本不足のために頓挫した魅力的なプロジェクトというのを見たことがない。
(あるなら電話してほしい。)」