アインホーン:GM株は分割だけで1.4-4.0兆円も増価する

デービッド・アインホーン

Greenlight CapitalのDavid Einhorn氏が、General Motorsに対して株式を2種類の種類株に分割するよう提案した。
GMはこの提案を却下したが、市場ではこの提案内容について賛否両論の意見が出ている。

「GM株は非常に異例なダイナミクスに直面している。
これ(自分の案)は正しいプランだ。」

アインホーン氏はCNBCで自己の提案の正当性を主張した。
同氏は、GM株式の本当の価値を実現させるために、現株式を配当株式とキャピタル・ゲイン株式に分割するようGMに提案していた。
GMはこの提案を拒絶したが、市場関係者の中では賛成・反対の意見に分かれている。
ここでは、アインホーン氏の言い分を紹介しよう。

「GM株は、S&P 500指数より低い倍率で売買されている。
PERは6にも満たない。
配当利回りは4%を超え(市場の中で)最高水準にある。
さらに、配当は利益の1/4しか出しておらず、配当利回りの高い銘柄がこうした低いペイアウト・レシオなのは極めて異例だ。」

ウォーレン・バフェット氏の投資基準の一つに《割安株が永遠に割安でないこと》というのがある。
世の中には、どこから見ても割安なのに、極めて長い期間割安であり続ける銘柄が存在する。
そうした対象はバリュー投資においても投資対象にしにくい。
GM株の場合、どうしてこういう状況が続いているのか。
アインホーン氏の見立ては株主の考えにある。

「投資家の中にはGM株に配当だけを期待し、利益の残りの75%には興味がない人がいるようだ。
他の投資家はGM株を買う際、利益は気にするが、配当等にはさほど興味がない。
欲しい半分とたいして欲しくない半分で困っている。」

アインホーン氏は、自社の提案がこの悩みを解決し、結果的にGM株の価値が上昇すると信じている。
つまり、隠された価値を解き放つカタリシスを与えることで、投資のリターンを高めようとしている。

「我が社の考えは、基本的に同じお金を同じ人たちに支払うが、2つの異なる方法で支払うというものだ。
結果として、皆が欲しいものを手に入れる。
会社で行われることは何も変化しない。」

配当を好む株主には高い配当を支払う種類株を、トータル・リターンを望む株主には配当を抑え価格変動の大きい種類株をと提案しているのだ。
では、その効果はいかほどと期待されるのだろうか。

「とても簡単なバリュエーション分析を行うと、仮に実際にこの提案を実行すれば(我が社はそうなると期待している)、とてつもない価値が顕在化する。
不確かなのは、顕在化する価値が、わが社が想定する下限の130億ドル(約1.4兆円)となるか、上限の360億円(約4.0兆円)となるかだ。」

GM(NY証)の時価総額は530億ドル(約5.9兆円)。
アインホーン氏の主張する効果は驚くほど大きい。