【メモ】FRBが恐れる期間プレミアム急騰

Share

FRBが7日公表した半期の『金融政策レポート』から債券の期間プレミアムに関連した部分を紹介する。
「金融安定関連の進展」の章で、長期債下落リスク等に言及している。(浜町SCI)

「財務省証券の期間プレミアムは引き続き歴史的分布の中で低位にある。
突然期間プレミアムがより正常な水準まで上昇すれば、長期国債価格へのダウンサイド・リスクをもたらす。
それは今度は他の資産の価格に影響する。」

FRBはすでに利上げに着手しており、さらに年内にもバランスシート縮小に取り組む構えだ。
FF金利の引き上げは直接には短期金利への働きかけだろう。
しかし、バランスシート縮小は債券市場の需給に影響するため、イールド・カーブ全般に影響が及ぶ。
イールド・カーブの上方シフトは債券価格の下落を意味する。

米国債の2年-10年スプレッド
米国債の2年-10年スプレッド

これを2年債と10年債のスプレッドで見ると確かにこのスプレッドは2%程度まで縮小している。
FRBが上昇のリスクを心配するのももっともだ。
しかし、もっと怖いのは低下するリスクだ。
過去3回、このスプレッドが現状水準を割り込んだ時には、結局逆ザヤにまで発展し、大きな市場のクラッシュにつながっている。

「株式の予想PERはさらに少し上昇し、2000年代初め以来最高水準にある。
一方、ハイイールド社債のスプレッドに織り込まれたリスク・プレミアムの実測値は、すでに低位にあったのからさらに少し低下し、この市場でも資産バリュエーションが高くなっていると示唆される。
商業用不動産(CRE)市場の与信基準に厳格化の兆しがあるにもかかわらず、CRE価格は家賃上昇鈍化・金利上昇の中で急伸を続けている。」

このあたりの議論は再三、ロバート・シラー教授が繰り返しているとおりだ。

ShillerのCAPE(青)と米長期金利(赤
ShillerのCAPE(青)と米長期金利(赤)